※設例は、あくまでも公開された裁判例などをもとにした仮定のものであり、登場人物や事件の内容は、実際の事件とは一切関係ありません。
また、実際の相談が必ずこのように進むというわけでもありません。
相談を初めてしようと思っている方などに対して、あくまでも、弁護士がどんなことを尋ねるのかとなどについてイメージとしてお伝えしているものです。
※内容は、不定期・随時に更新しています。
「鑑別所での生活はどうですか?」
「少し辛いけれど,だいぶ慣れました」
「どんなところが辛いの?」
「・・・・朝早いところとか,テレビとか見れないところですかね。」
「今回捕まった件もそうだけど,他にも万引きやってたこととか,どう考えているの?」
「反省しています」
「それだけだと,なかなか気持ちが伝わらないと思うんだけれどね」
「・・・・・・・・・・・」
「どうしたら,反省の気持ちが伝わると思うかな?」
「・・・・・・・・・・・」
「もっと被害者の気持ちことを考えないとね」
「ところで,先日,高校の先生とも話をしたんだけどね」
「はい」
「まだ正式に決まったというわけではないらしいけれど,やはり,このまま学校に在籍というわけにはなかなか行かないようなんだけれども。」
「お母さんからも聞きました。学校にはこれまでもいろいろ迷惑かけてたし・・・」
「退学ということになったら,どうするつもりなのかな?」
「やっぱり,高校は出ておきたいと思ってるんで,どこか,編入できるところ探したいなと思ってます」
「具体的にはどことか考えてるの?」
「まだよく分からないけれど,青葉高校の夜間とかがいいかなと思ってます」
「夜間か。夜間だとすると,昼間はどうするの?」
「バイトとかしようかなと思ってるんですけど」
「昼間バイトして,夜間に学校通うのってかなり大変だと思うけど,本当にできる」
「バイトとかしようかなと思ってるんですけど」
「昼間バイトして,夜間に学校通うのってかなり大変だと思うけど,本当にできる」
「バイトとかしようかなと思ってるんですけど」
「真面目に通えると信じてもらえるかな?」
「・・・・・・・・・・・」
「今後は片倉君とか,佐竹君とかとの付き合いとは,どうするつもりなのかな?」
「こういうことになったので,もう一緒に遊んだりすることは止めるつもりです。」
「でも,相手はそう思っていないかもしれないよ。」
「また捕まったりするのは嫌なんです。だから,その時ははっきりもう遊ばないと伝えます」
「どうも,初めまして。今回の伊達はじめ君の件を担当している調査官の広崎です。」
「先日の電話では失礼しました。今日は記録を見に来たものですから,折角の機会ですので,少しお時間を頂戴したいと思いまして。」
「伊達君の様子は半蔵弁護士さんから見ていかがでしょうか?」
「そうですね・・・」
「そうですね,仰る通り,被害者に対する気持ちに今一つ思いが至っていないということは私も感じています。突き詰めると,他人に対する思いやりということだとは思うのですが。」
「そうですね・・・母親思いのところはある子なんですが。」
「うん,お母さんの宗子さんには,先日裁判所まで来てもらい事情を聴きました。お母さんも,伊達君のことを思う気持ちはよく分かるのですが・・・」