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成年後見・保佐・補助の裁判例
【裁判例】 本人の鑑定拒否 東京家庭裁判所 平成15年9月4日
本人が医師の診断や鑑定を受けてくれない場合、どうするのかというのは実務上いつも頭を悩ませる問題です。 本件では,遺産分割の必要から,精神分裂病(統合失調症)との診断を受けた本人に対し保佐の申立がされましたが,本人が頑なに鑑定を受けることを拒否して手続が進まなくなったという事案です。 申立に際して,所定の診断書は提出されているものの裁判所としては鑑定が必要との判断に至ったようです。家庭裁判所の調査官も本人のもとに赴きましたが,手続の進行や調査には拒否的態度を明確にしたようです。 裁判所は,「本人の行動や言動を見ると,判断能力について全く疑問がないわけではないが,本人が明確にそれを拒否しているため判断能力について鑑定を行うことができないから,結局のところ,保佐を開始する要件が認められないというほかはない。」として,本件保佐の申立てを却下しました。 【掲載誌】 家庭裁判月報56巻4号145頁
【関連QA】
成年後見(保佐、補助を含む)の申立に際して必要になる書類はどのようなものですか?
成年後見(保佐、補助を含む)の申立ての際に添付する診断書とはどのようなものですか?診断書を書いてくれる医師がいない場合にはどうしたらよいのですか?
【法律相談QA】
法律相談の時間の目安はどのくらいですか?
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