成年後見
成年後見人(保佐人、補助人)が選任されるまで QA
- 成年後見人や保佐人になれない者について規定がありますか(欠格事由)?
- 1 民法第847条は,次に掲げる者について後見人の欠格事由としています。該当する事由が一つでもある者は,成年後見人なることができず,仮に裁判所が決す各事由に気が付かずに選任したたとしても,成年後見人としての地位は生じないので,成年後見人として行った行為は無効になります。保佐人について民法876条の1第1項,補助人について民法8676条の7第2項で準用されています。
@ 未成年者
A 家庭裁判所で免ぜられた法定代理人、保佐人又は補助人
※当該被後見人(本人)について免ぜられた(解任された)場合のみならず,他の案件で解任された場合を含みます。
B 破産者
C 被後見人に対して訴訟をし、又はした者並びにその配偶者及び直系血族
※被後見人(本人)に対し,現に又は過去にあっても,訴訟をした者,その配偶者,直系血族は後見人となることができません。
「訴訟をし」と規定されていますが,原告として訴訟提起した場合のみならず,被告として訴訟をされた場合を含みます。
本号でいう「訴訟」には,民事訴訟手続を指し,証拠保全,強制執行,仮差押え,仮処分を含みます。調停は含みませんが,家事審判事件の乙類と呼ばれる手続きは含まれると考えられています。
この規定を逆手にとって,形式的に本人から(又は既に判断能力が低下した本人を事実上支配している親族),訴訟提起することにより,欠格事由に該当させて,後見人させないように仕組んだ場合どうなるのかということが問題になります。
http://www.egidaisuke.com/legal_info/cat01/q9_16.php
法定後見の場合には,わざわざ本人との間の訴訟状態を作り出さなくても,後見人候補者が後見人になることに反対することによりその者の後見人選任を阻止することも事実上可能となる場合がありますが,任意後見契約を締結した場合の任意後見人についても同様の欠格事由があり,この場合には本人との間の訴訟状態を作出することで任意後見契約の発効を阻止することができてしまうことも考えられます。
http://www.egidaisuke.com/legal_info/cat02/q4_04.php
D 行方の知れない者
2 選任時には欠格事由がなかったとしても,選任後に,上記の欠格事由が生じた場合も,その時点で当然に後見人としての地位を失います。裁判所による欠格を確認する審判や解任等の手続は必要ありません。
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