※設例は、あくまでも公開された裁判例などをもとにした仮定のものであり、登場人物や事件の内容は、実際の事件とは一切関係ありません。
また、実際の相談が必ずこのように進むというわけでもありません。
相談を初めてしようと思っている方などに対して、あくまでも、弁護士がどんなことを尋ねるのかとなどについてイメージとしてお伝えしているものです。
※内容は、不定期・随時に更新しています。
「どうも、島津さんですね。一昨日の弁護士会のクレジットサラ金相談はお疲れ様でした。」
「はい、有り難うございました。あの時は、家に帰って妻と相談してまたご連絡しますということにしていましたが、妻と相談したところ、すぐにもう一度相談に伺おうということになり、今日は妻の篤子も一緒に来ました」
「島津の家内です。このたびはお世話になり有り難うございます。」
「早速ですが、債権者一覧表の方は完成してきていただけましたか?」
「はい、家に戻って、ローンの請求書などを整理して完成させてきました。」
「ふむふむ。債権者総数6社で、うち1社が住宅ローンの銀行ですね。」
「はい、そうです。」
債権者に漏れはないですか?たとえば、勤務先からの借入をしているということはないでしょうか?」
「いえ、それはありません。」
「どなたかの保証人になっているということもないでしょうか?」
「それもないです。」
「親戚や友人の方からの借入というのもないですね?」
「はい、ありません。」
「闇金融といって正規の業者でないところからの借入もないでしょうか?」
「はい、ありません。一時はそういうところから借りようかと思ってこともありましたけど・・・」
「いやいや、絶対にそんなところから借りてはダメですよ。今後も、ご家族のためにも、絶対に手を出さないと誓って頂けますね?」
「はい、分かりました」
「住宅ローンが付いているマンションですが、これは5年くらい前に購入したものでしたね?」
「はい、そうです」
「購入価格はいくらだったのですか?」
「ええっと、いくらだったかな。。」
「約3500万円でした。」
「30年ローンで今の残債務が約2800万円で、それほど元金も減っていないでしょうから、どなたか頭金は援助してもらったのでしょうか?」
「はい、私たちの貯蓄に加えて、両親から頭金を500万円ほど援助してもらいました。」
「マンションの名義は義郎さんの単独所有ですね。このマンションには住宅ローンの銀行以外は抵当権は付いていませんか?」
「はい、付いていません」
「住宅ローンは現在、月額いくらくらい支払っていますか?」
「ボーナス支払いを併用してていますので、普通の月ですと大体8万5000円くらいです。ボーナス月の7月と12月は5万5000円にプラスして20万円くらいになります。」
「住宅ローンは今延滞がありますか?」
「いえ、とにかく住宅ローンだけは遅れないようにしていましたので、今のところ延滞はありません」
「マンションの管理費は月いくらくらいですか?」
「はい、大体月1万7000円くらいになります。」
「マンションの管理費の滞納はないでしょうか?」
「それもありません。」
「住宅ローン以外の債務ですけれども、一番古くから取引しているのはどの業者でしょうか?」
「ええっと、一番古くというと、パシフィックコーポレーションかなあ。私が就職したことから、買い物で使っていましたから」
「なるほじ、キャッシングをするようになったのはいつ頃からですか?」
「キャッシングするようになったのは比較的最近で、すべての業者がここ2〜3年のうちです。」
「キャッシングするようになったのは、借りたお金を住宅ローンに回すようになったからですか?」
「そうです」
「どうして、住宅ローンの支払いが苦しくなってしまったのでしょうか?」
「はい、普通の月の支払いはなんとかなるのですが、会社からのボーナスが減ってしまって、ボーナスの支払いが苦しくなってしまったのです。」