婚約・内縁に関するQA

内縁関係の解消に当たり,相手方に対して財産分与の請求をすることはできますか?相手方が死亡したために内縁関係が解消された場合はどうでしょうか?
1 内縁関係の解消に当たっては,離婚の財産分与の規定(民法768条)が類推適用され,内縁関係の破たんがどちらの責任に有るかを問うことなく,内縁関係継続中に築き上げた財産の分与を求めることができるというのが,確立した通説,判例です。 ですので,家庭裁判所に対し財産分与の調停を申立て,調停で話し合いがまとまらなかった場合には,裁判所による審判が行なわれるということになります。 2 これに対して,内縁関係が相手方の死亡によって解消した場合には,財産分与の規定は類推適用されず,相手方の相続人に対して財産分与の請求を行うことができないというのが判例です(最高裁平成12年3月10日)。 相手方に法定相続人がいる場合には,相続人が相続することになり,遺言によってすべての遺産を内縁配偶者に相続させるとしたとしても遺留分を侵すことは出来ないことになります。 相手方に法定相続人がいない場合には,相続人の生計を一にしていた者に特別縁故者して相続財産の全部又は一部を与えることができます(民法958条の3)。 3 死亡による内縁関係の解消の場合に,生存している内縁配偶者の保護をどのように図るかということは問題となっており,いくつかの考え方があります。 一つは,遺産について内縁夫婦の共有として扱い,その分割請求を認めるというものです。裁判例の中には,内縁夫婦が共同して営んでいた呉服店についてその収益で購入した不動産について内縁の夫死亡後,内縁の妻から共有持分権を主張した案件で,民法250条を根拠に1/2の持分を認めたものがあります。 また,死亡した内縁配偶者の所有の家屋に住み,共同して内縁関係を営んでいたような事案においては,相続人から特別の理由もなく生き残った内縁配偶者に対して明渡請求すること記権利の濫用に該当するという判例があります(最高裁昭和39年10月13日)。
【法律相談QA】
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