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離婚に伴う財産分与・慰謝料に関するQA
夫の不貞行為が原因で離婚することになり,離婚に際して財産分与はしましたが慰謝料についての取り決めは行いませんでした。財産分与の額が少なかったので,改めて慰謝料を請求したいのですが,認められますか?
財産分与と慰謝料の関係については最高裁の判例があり(最高裁昭和46年7月23日民集25.5.805),すでに財産分与がなされた場合においても,@それが損害賠償の要素を含めた趣旨とは解されないか,又はAその額および方法において分与請求者の精神的苦痛を慰藉するに足りないと認められるものであるときには,改めて慰謝料請求をすることができるとされています。 お尋ねの件で,離婚に際して財産分与を取り決めた際に,財産分与の中に慰謝料部分も含めた上で「相互に一切の金銭請求をしないという」ような取り決めをしていたような場合には改めての慰謝料の請求は難しいということになりますが,そのような取り決めもなく,単に財産分与として財産を清算していたり,受け取った財産分与が少額で慰謝料も含む趣旨とは考えられないような場合(財産分与額が一般的な慰謝料額に満たないような場合など)には,改めて慰謝料請求することができることになります
【関連QA】
夫と離婚することになりました。夫はあと5年で定年退職する予定なのですが,この退職金については財産分与の対象とはならないのでしょうか?
【裁判例】 夫が将来(6年後)取得する退職金は財産分与の対象になるとして、これを現在の額に引き直ししたうえ、妻に対する精算金の支払いを命じた事例 東京地方裁判所平成11年9月3日
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