その他の担保に関するQA

ゴルフ会員権を担保とするためにはどのような方法がありますか?
1 ゴルフ会員権には,@株主会員制A預託金会員制B社団法人制C任意団体制の4種類のものがありますが,多くは,会員が最初に預託金をゴルフ場に対し預託し,ゴルフクラブ理事会の承認を受けるという形の預託金会員制によるものがほとんどです。 したがって,以下は,預託金会員制のゴルフ会員権を担保として取得する場合の方法について述べます。 2 取得方法 (1)預託金会員制のゴルフ会員権を担保として取得するための方法しては@質権設定による方法とA譲渡担保による方法が考えられますが,譲渡担保による方法が多く取られています。 民法により要件が規定されている質権設定による方法よりも柔軟に設定できるということが理由ですが,実質的にはそれほど多くの違いはありません。 (2)具体的には次のような手順,書類取得をすることにより担保設定を行います。 @譲渡担保設定契約書の締結 契約書には次のような条項を記載します。 ・ゴルフ会員権を担保の目的で譲渡する旨 ・ゴルフ会員権譲渡のための対抗要件具備に必要なゴルフ場経営会社への譲渡通知を委任する旨 ・担保権設定者がゴルフ場施設を引き続き利用できる旨,年会費等の会員としての義務をすべて履行すべき旨 ・債務者が債務を期限までに履行しなかった場合のゴルフ会員権担保の実行方法及び債務への弁済充当についての定め ・担保権実行のために担保提供者は債権者に協力すべき旨 A預託金証書の受領 入会と同時にゴルフ場経営会社から発行されているゴルフ会員権証書を受領します。 B名義書き換え申請書,会員証,ネームプレート,帽章,バッヂ,紛失届,退会届等の受領 Cゴルフクラブ会則の受領 D委任状の受領 ゴルフ会員権の売却をゴルフ会員権業者に委任するための委任状になります。なお,委任状はゴルフ場ごとに書式が決まっており,ゴルフ場経営会社やゴルフ会員権業者から入手することができます。 Eゴルフ会員権の譲渡通知又は承諾 ゴルフ会員権の第三者対抗要件は民法467条に規定されているゴルフ場経営会社に対する確定日付のある通知又は承諾になります。 F担保提供者の印鑑証明書や住民票の受領 ゴルフ会員権売却の際にゴルフ場経営会社に対し提出する必要があるため,譲渡担保契約時に受領するのみならず,定期的に取得しておく必要があります。 2 ゴルフ会員権譲渡の対抗要件 (1)ゴルフ会員権の譲渡担保は譲渡人と譲受人の合意のみですることができますが,これをゴルフ場経営会社に対し対抗するためには,ゴルフクラブ理事会の承認が必要となります。 (2)他の債権者などゴルフ場経営会社以外の第三者に対抗するためには,確定日付ある通知を持ってゴルフ場経営会社に対し通知しておくことが必要になります(最高裁平成8年7月12日)。 現実には担保提供者が体面を気にしてこのような譲渡通知に難色を示すことがあり,通知が留保されていることも多くあります。 このような場合には債権譲渡登記による対抗要件の具備も考えられます。
【法律相談QA】
法律相談の時間の目安はどのくらいですか? メールで相談することはできますか? 法律相談の料金はいくらですか? 費用が幾らくらいかかるのか不安です


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