窃盗罪に関するQA

窃盗罪はどのように規定されていますか?
刑法235条において「他人の財物を窃取した者は、窃盗の罪とし、10年以下の懲役又は50万円以下の罰金に処する。」と規定されています。  従来は懲役刑のみしかありませんでしたが、平成18年の刑法改正により罰金刑が選択できるようになりました。  また、盗犯等ノ防止及処分ニ関スル法律という古い法律により、その第2条に常習の窃盗犯について次のように規定があります。単純な刑法235条の窃盗であれば懲役1月以上10年以下の範囲内で刑が定められますが、常習窃盗となれば懲役3年以上10年以下の範囲による刑罰が科されることになります。  常習トシテ左ノ各号ノ方法ニ依リ刑法第235条、第236条、第238条若ハ第239条ノ罪又ハ其ノ未遂罪ヲ犯シタル者ニ対シ窃盗ヲ以テ論ズベキトキハ3年以上、強盗ヲ以テ論ズベキトキハ7年以上ノ有期懲役ニ処ス   1.兇器ヲ携帯シテ犯シタルトキ   2.2人以上現場ニ於テ共同シテ犯シタルトキ   3.門戸牆壁等ヲ踰越損壊シ若ハ鎖鑰ヲ開キ人ノ住居又ハ人ノ看守スル邸宅、建造物若ハ艦船ニ侵入シテ犯シタルトキ   4.夜間人ノ住居又ハ人ノ看守スル邸宅、建造物若ハ艦船ニ侵入シテ犯シタルトキ  また、関連する法律として、平成15年に特殊開錠用具の所持の禁止等に関する法律(いわゆるピッキング防止法)が成立し、正当な理由なく特殊開錠用具、指定侵入工具を所持した者に対しては1年以下の懲役又は50万円以下の罰金に処するのとされました。  ※特殊開錠用具 ピッキング用具(錠に用いられるシリンダーをかぎを用いることなく、かつ、破壊することなく回転させるための器具をいう。)その他の専ら特殊開錠(施錠された状態にある錠を本来の方法によらないで開くことをいう。以下同じ。)を行うための器具であって、建物錠を開くことに用いられるものとして政令で定めるものをいう。  ※指定侵入工具 ドライバー、バールその他の工具(特殊開錠用具に該当するものを除く。)であって、建物錠を破壊するため又は建物の出入口若しくは窓の戸を破るために用いられるもののうち、建物への侵入の用に供されるおそれが大きいものとして政令で定めるものをいう。
【法律相談QA】
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