不在者・相続財産管理に関するQA

相続人がいない場合,相続財産はどのように処理されるのですか?
1 相続人がいない場合(存否不明の場合を含みます),相続財産はこれを引き継ぐ者がおらず宙に浮いた状態となりますが,債権者などの利害関係人の利益保護や,国民経済の観点から,そのままにしておくことは妥当ではないので,このような場合,利害関係人又は検察官の申立てにより家庭裁判所は相続財産管理人を選任し,相続財産管理人は,相続財産を管理,清算,消滅させると共に,出現する可能性のある相続人を捜索し,最終的に国庫に帰属させるということになります(民法951条から959条までに規定がされています)。 2 相続人の存否不明の状態で相続が発生した場合,相続財産は相続財産法人という法人となります(民法951条)。 相続財産法人は相続発生時に当然に成立し,何らの設立行為は必要ありません。 この相続財産法人を代表するのが相続財産管理人ということになります。 相続財産法人は,相続人が出現し相続を承認するか,管理終了事由を生じて相続財産が皆無となった時に消滅します。
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